脱毛の火傷のリスクに国民生活センターが呼びかけ

脱毛後の火傷や痛みなどの肌トラブルで国民生活センターによせられた相談は、2013年度以降はだんだん減っていましたが、昨年度は増加しました。

なくならない脱毛施術による危害

PIO-NET(注1)には、2012年度以降の約5年間に、脱毛施術により危害(注2)を受けたという相談が964件寄せられています(図1、2017年2月末日までの登録分)。

危害事例の内訳をみると、エステティックサロン(以下、「エステ」とします。)で受けた脱毛によるものが680件、医療機関で受けた脱毛によるもの(注3)が284件でした。

このように、国民生活センターでは、2017年5月11日に相談内容やアンケートの調査結果を発表して、事業者と利用者に注意を呼びかけています。

エステサロンやクリニックでの脱毛を考えている人は、肌トラブルが実際に起こる可能性があるという認識と、脱毛の正しい知識を身につけましょう。

国民生活センターによせられた肌トラブルについての相談件数の推移

脱毛での肌トラブル(火傷、赤み、腫れ、シェーバーでの切り傷など)は、2012年から5年間で、合計964件の肌トラブルが起こりました。

国民生活センターに報告されている、実際に起きた肌トラブル件数の推移を見てみましょう。

脱毛での肌トラブル件数の推移

脱毛での肌トラブル件数の推移

データ元: 国民生活センター

脱毛による肌トラブルは、機械の進化とともに減少傾向がありました。

しかし、2016年には増えてしまいました。

これは、男性の脱毛の流行や、リーズナブルなエステサロンやクリニックが増えて、気軽に脱毛ができるようになったからだと言えるのではないでしょうか。

脱毛での肌トラブルは25%の人が経験あり

今までに脱毛をして、施術後に痛みやヒリヒリ感を感じたという人は実際に少なくありません。

とくに痛みを感じた人が多く、かゆみ、火傷、乾燥、肌荒れという肌トラブルが実際に起こっています。

では、脱毛による肌トラブルは実際どのくらいの人が経験しているのか、グラフで見てみましょう。

脱毛による肌トラブル経験の有無

脱毛による肌トラブル経験の有無

データ元: 国民生活センター

脱毛サロンと医療クリニックを合わせると、約25%の人が施術後に肌トラブルの経験をしています。

脱毛は1度きりで終了するわけではありませんし、4人に1人が経験するとなると、誰にでも起こり得る問題です。さらに肌トラブルはいつ起こるかわかりません。

リーズナブルで手軽にはじめられる脱毛サロンや医療クリニックも増えていますが、火傷などのリスクがあるということを、しっかり理解しておく必要があります。

なぜ脱毛で肌トラブルが起こるの?その原因は?

脱毛サロンやクリニックでの脱毛方法には、肌トラブルの可能性があるということを理解するために、肌トラブルが起こる原因を知っておきましょう。

火傷やただれが起こる原因

脱毛サロンや医療クリニックでの脱毛は、光やレーザーを使ったものです。

機械にもよりますが、一般的に脱毛サロンだと70度ほどの光を肌に当てて、だんだん毛が生えてこなくするという方法です。

医療クリニックは光脱毛ではなく、200度ほどの高温のレーザーを当てて毛根の細胞を一気に焼き切るという、医療機関にしかできない方法で脱毛をおこなっています。

どちらも高い温度の光を当てるので、冷却していても火傷をしてしまう危険性があります。

またメラニンという黒い色素に反応させてムダ毛に刺激を与えるため、日焼けをしていたり肌がもともと黒かったりすると火傷のリスクがぐんと上がります。

脱毛サロンの3倍ほどもある高温のレーザーを使用するクリニックのほうが、火傷の危険性が高いです。

肌荒れ(赤いブツブツ、赤み、かゆみ、乾燥など)や炎症が起こる原因

脱毛はムダ毛だけでなく、肌にも強い刺激を与えてしまっています。施術後は、入浴もしてはいけないほど肌がデリケートな状態です。

身体にフィットする洋服を着ると、擦れてかゆみや乾燥の原因になります。

また、ニキビのような赤いブツブツは、毛嚢炎(もうのうえん)と呼ばれるものです。

毛嚢炎は毛穴に細菌が入り込むことで引き起こされて、ひどくなると化膿してしまいます。

脱毛後は保湿などのアフターケアをしっかりとおこなわないと、すぐに肌荒れを引き起こしてしまいます。

脱毛による肌トラブルを防ぐためには?

脱毛での肌トラブルを防ぐためには、正しい知識を頭に入れておく必要があります。

インターネットには、さまざまな情報が飛び交っています。正しい情報をきちんと見抜き、正しい知識を身につけてください。

以下の5つの方法を実践して、肌トラブルのない快適な脱毛をおこないましょう。

最新の脱毛マシーンを取り扱っているところを選ぶ

脱毛マシーンは、日々新しく開発されていて最新の脱毛マシーンなら火傷などのリスクも軽減されています。

従来の脱毛マシーンだと故障の可能性も少なからずありますし、新しい機械のほうが安全性が高いです。

口コミの評価が高いところを選ぶ

相次ぐ肌トラブルが報告されていれば、たちまち口コミの評価は下がっていきます。口コミでの評価が高いということは、安全性や効果も問題ないということです。

カウンセリングでしっかりと相談する

脱毛サロンでも医療クリニックでも、施術前には必ずカウンセリングがあります。

脱毛のリスクや、肌トラブルに関することなど、わからないことはすべてスタッフさんに聞いておきましょう。

試しに照射してもらう

無料でテスト照射をおこなっている脱毛サロンや医療クリニックはたくさんあります。テスト照射や体験コースなどで試せるところを選びましょう。

施術後は注意事項を守る

脱毛の施術後は、脱毛サロンや医療クリニックから伝えられた注意事項を守りましょう。

たとえば、施術後は入浴しない、保湿をしっかりする、肌をしめつける服装をしないなど、さまざまな注意点があります。

より安全に脱毛をするなら脱毛サロン|管理人のアドバイス

脱毛には火傷のリスクが伴いますが、今は脱毛サロンも医療クリニックも最新の脱毛マシーンを使用していて、低い温度で施術ができるように変わりつつあります。

しかし医療クリニックの場合は、古い機器を使用したレーザー脱毛をおこなっているところが多く、200度もの高温で火傷をすると跡がはっきりと残ってしまいます。

脱毛サロンの場合は、肌トラブルのリスクが高いと言われているのは光脱毛ではなく、美容電気脱毛になります。

美容電気脱毛はニードル脱毛と呼ばれており、毛穴に針を刺して電流を流していく施術方法のことをいいます。

脱毛サロンの光脱毛であれば肌への負担が優しいうえに、低温なので火傷をすることはほとんどありません。

どの脱毛方法もリスクがゼロではありませんが、明らかにリスクが低いのは脱毛サロンでの光脱毛になるのではないでしょうか。

脱毛をするなら、安全性の高い脱毛サロンを選びましょう。

安全性や効果も高く、リーズナブルで人気の脱毛サロンは、当サイトのトップページで紹介していますので、そちらも合わせてご覧ください。